ゴミ置き場が隣の土地は買っていい?

お金と仕事

条件は完璧なのに「あと一歩」が出ない時の判断軸

※この記事では、

・ゴミ置き場が隣の土地で多くの人が感じる不安

・対策で「解決できること/できないこと」

・後悔しないための考え方

を、実際の現場と体験をもとにお伝えします。

不動産の仕事をしていると、時々

「本当に惜しいなぁ……」

と、胸がきゅっとなるような物件に出会うことがあります。

先日お会いしたお客様も、まさにそんなケースでした。

その土地は、近年きれいに整備が進んでいるエリアの一角。

前面道路はゆったりと広く、周囲には新しいお家が整然と並んでいて、とても気持ちのいい環境です。

土地の形もきれいな整形地で、日当たりも眺望も申し分ありません。

正直、条件だけを見ればかなり良い土地でした。

けれど、お客様は申し込みの決断をされませんでした。

理由はただ一つ。

「土地がゴミステーションに隣接していたから」

街のルールがしっかりしているのか、そのゴミ置き場はとてもきれいに管理されていました。

それでも、

「どうしても、そこだけが気になって踏み出せない」

そのお気持ち、すごくよくわかります。

私はその場で、

「フェンスを立てて視界を遮ることで、見え方や気持ちの負担が軽くなるケースもありますよ」

と、一つの考え方としてお話ししました。

せっかく条件の整った土地だったので、

『対策があることを知った上で判断する』という選択肢も、頭の片隅に残してもらえたら

と思ったからです。

……でも、その一方で。

実は私自身も、自宅から少し離れた場所にゴミ置き場がある環境で暮らしています。

だからこそ、たった一枚のゴミ袋が風で飛んでくるだけでも、どれほどストレスになるかも知っています。

今日は、

「理屈では対策できること」と「感情としてどうしても引っかかること」

その間で揺れる土地選びについて、書いてみたいと思います。

「そのままの嫌」を「コントロールできる嫌」に変えてみる

「ゴミ置き場が隣」と聞くと、

匂い、カラス、散らかった見た目……

どうしてもマイナスのイメージが先に浮かびますよね。

ただ、最近の整備された街並みでは、

管理が行き届いていて、想像していたほど問題にならないケースもあります。

もし、それ以外の条件が

「ほぼ100点に近い」

と感じる土地であれば、一度だけでも対策を考えてみる価値はあります。

例えば――

物理的な境界をつくる 背の高い目隠しフェンスを設置することで、視界からゴミ置き場を切り離すことができます。 配置や間取りの工夫 玄関の向きを変えたり、ゴミ置き場側に窓を設けない設計にすることで、日常生活で意識する回数を減らせます。

「何もできない」と思っていた条件が、

「工夫次第でコントロールできるかもしれない」

と知るだけでも、物件の見え方は少し変わるかもしれません。

それでも、理屈を超えた「生理的な感覚」は大切に

対策を知った上で、

それでも

「やっぱり落ち着かない」

「毎日これを気にしながら暮らすのはしんどい」

と感じるなら、その感覚はとても大切にしてほしいと思います。

特に、子育てが一段落して、

これからの人生を穏やかに過ごしたいと考えているご夫婦にとって、

家は「一番リラックスできる場所」であってほしいもの。

私自身、

10mほど離れていても、風でゴミが舞ってくるストレスを感じたことがあります。

だからこそ、その

「なんとなく嫌」

という気持ちは、決してわがままではないと思うのです。

理屈で自分を納得させて進んでも、

住み始めてから

「やっぱり無理だった」

と後悔してしまっては、意味がありません。

まとめ:納得のいく「次」へ進むために

今回、私が対策についてお話ししたのは、

「この土地を買ってほしい」からではありません。

考えられる可能性をすべてテーブルに乗せた上で、

ご自身で納得して判断してほしかったからです。

もし、

「対策があることはわかった。

でも、それでも自分たちの理想の暮らしとは違う」

そう感じたなら、

それはこの土地が「縁」ではなかった、というだけのこと。

無理に自分を説得せず、

潔く次を探せばいいと思います。

今回の迷いを通して、

「自分たちは、家づくりで何を一番大切にしたいのか」

その優先順位が、きっとはっきりしたはずです。

その納得感こそが、

次に出会う一軒を「本当に良かった」と思えるための、

何よりの準備になるのだと、私は感じています。

※この記事は、北摂の小さな不動産会社で事務として15年勤務し、

宅地建物取引士の資格を持つ私が、

実際働く現場と主婦としての目線、両方の視点から書いています。

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